2018年8月12日〜15日 北アルプス山行記録 双六山荘〜槍ケ岳〜南岳 縦走 Part2
2018年北アルプス山行記録Part2です。
双六山荘より西鎌尾根を経て槍ヶ岳山荘を目指します。
Part1はこちら
8月13日早朝の双六山荘テント場です。明け方は雨が降っており、止んだところで出発の準備を始めます。この日はどんよりとした空模様です。テントや昨日の雨で濡れてしまった衣類がビショビショのままパッキングしているので、ザックの重量は昨日より割増です。
さて出発です。
双六山荘から縦沢岳への最初の登り。傾斜のなだらかな気持ちの良い登りです。少しだけ雲の間から青空が見えました。
少し登って、後ろを振り返って見ました。ガスの抜け目から光が差して双六岳のグリーンの斜面を薄っすらと照らします。こういう雰囲気は結構好きです。
縦沢岳に到着。この時点で完全にガスってしまいました。そしてしばらく歩くと雨が降り出してきました。晴れていれば、槍ヶ岳を望みながら歩けて気持ちいいんだろうな〜とか考えながらガスの中歩きました。
しかし、悪天候だからこそ観れるものもあるのです。
さて、登山道の先に何やら動いているものがおります。
雷鳥さんでした。天気が悪い日に目撃される事が多いらしく、3匹ぐらいの雷鳥が自分の前の登山道をポコポコ歩いておりました。羽根の柄が地面の色と似ているので遠目からだと動いていないと気付かないですね。
雷鳥は飛ばない鳥と聞いていたのですが、私が予想以上に近づいてきた為かこの後飛んで逃げました。飛ぶと言っても申し訳程度で、短距離移動しか出来ないみたいです。まあ飛ぶと疲れるから極力飛びたくないんでしょうね。
左股乗越に到着です。槍ヶ岳までようやく残り半分と言ったところでしょうか。しかし天気の悪いこと。
左股乗越からきた道を振り返ります。ここまでは特に歩きにくいところはなく快適に歩く事が出来ました。気持ちの良い縦走路です。
しかしここから槍ヶ岳までは少し悪い道も出て来るので注意が必要です。
核心部はおそらくこの辺あたり。向かいから7〜8名のパーティーが降って来るので待機している状態です。右側は急斜面となっておりますので、滑落したらそこそこ落ちていくと思います。
砂状の足場に岩がグサグサ刺さっているような所で、砂の部分がズルズル滑りそうな感じなので注意が必要です。今回雨で湿っていたので砂の部分は歩きやすくなっていたと思います。乾いている時の方が滑りそうです。
この後も鎖つきのトラバースが数カ所ほどありますので、落ちないように慎重に進みます。 足場はしっかりとしているので落ち着いて歩けば問題はありません。
そしてこの日一番しんどかったのが、槍の肩までの最後の登り。ガスりすぎて写真では何がきついのか何が何やら伝わってきませんが、結構パンチの効いた登りでした。
ここでだいたい標高3000m付近に入って来るのですが、普段3000m級の登山をできない人間はここいらでそこそこ息も苦しくなって来るのです。歩くペースは落ち、一歩一歩が重くなりますがとにかくこの日最後の登りなので踏ん張ります。
最後の登りを登りきり、槍ヶ岳山荘に到着。あーきつかった。
とりあえずテント場の受付を済まし、テントを張ります。
テント場はこんな感じです。こんな所がテント場なん!?と初めての人は驚き感動する立地となっております。これぞ山岳地帯と言った感じです。
岩場なので斜面に段々と区画が別れており、それぞれがテラスのようになっています。区画ごとに番号が決まっており、受付時に貰う木の札に書かれた番号の箇所にテントを張る事ができます。よって張れるテント数に限りがある為、張れない場合は小屋に泊まるか、最悪殺生ヒュッテまで降る事になります。
テントも張れたので少し散歩しました。
槍の取付き付近です。うーっすらと槍が見えます。何人か登っている人もいますが、眺望は効かなそうです。天気予報を見る限り夜から晴れそうなので、夜と明け方に写真を撮ろうと思います。
小屋の裏っかわの景色です。作品にしようと現像したので、雰囲気ガラッと変わっています。これぞ山岳風景って感じですね。
ふらっと散歩した後はご飯を食べて早めに寝ることとします。はたして槍ヶ岳は姿を見せてくれるのか?!
ではPart3に続きます。